メアリーローズ号|いかにもという雰囲気

メアリーローズ号について、なんとなく名称は聞いたことがあるのではないでしょうか。そのなんとなくから想定するイメージは、おそらく人それぞれ異なるかと思っています。私のなんとなくは「タイタニック号」のような壮大な客船をはじめは想定しておりました。他にもワンピースのような海賊船とかでしょうか。

とにかくメアリーローズという、こてこての海外風な名称が、私の中でメジャーといいますか、取り敢えずそれっぽい船が頭の中で連想されるわけです。

 

さて、このメアリーローズ号、その姿はイングランド軍の軍艦です。それはさぞかし最強の船だったのでしょう。

 

というわけにはいかず、あまり活躍をしたという記憶が残っていないのです。では何の船なの?となりますが、実は沈没船です。しかも400年以上も長い間、海底に沈んでいた、とても謎深き軍艦船なのです。

400年以上海底に沈んでいた船が引き上げられたという奇跡のストーリーによって、この船は爆発的な知名度を獲得することになりました。

私はストーリーだけがこれまでの知名度をもたらしたというわけではないと考えており、「メアリーローズ」というこてこての調味料が、もの凄い香り付けをしてくれていると思うのです。

 

ストーリーが味だとすれば、名前は香りでしょうか。みなさんもあると思いますが、ある場所で不意に匂いを嗅いだ時、その場所とは違う場所を急に思い出すことはありませんか。かっこいいスーツを見た時にそれを着こなす友人を思い出すことはありませんか。

私はそこにヒントがあると思うのです。「いかにもという雰囲気」を装うと、それがその人、モノのブランド認知に大きな影響を及ぼすものだと考えます。つまりはどう見せていくかということでしょうか。

 400年以上海底に沈んだ船、その名はボブマーリー。また違って見えてきますよね。

 

 以上、「いかにもという雰囲気」についての話でした!

 

©︎2020 宮本快